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福州路

寺田寅彦随筆集に旅日記からという一節があり、最初がシャンハイになっている。中に「福州路の芝居を見に行った」とあり、懐かしい思いがした。帰りに「四馬路という道を歩く。」とある。福州路は、上海の人民広場に通じる東西の道路の一つで、上海歴史マップ(大修館書店)によると、「上海開港以前からあった細道を租界当局が整備して1864年に完成したもので、南京路から数えて南に四番目の通りであることから四馬路(スマロ)と通称、南京路に次ぐにぎやかな通りになる。」とある。「河南路以東は、官庁、オフィス街。福建路までは書店、文具店の集まる文化街を京成。さらに西に向かうと、かつては茶館、劇場、妓楼などが軒を連ねる遊興の巷として名高い界隈となっていた。」そうだ。
現在の福州路は、華やかさでは徐家汇や淮海路には遠く及ばないものの、当時の面影を色濃く残した味わい深い一角となっている。上海書城という上海最大の書店や、外文書院という、外国の本の専門店等があり、私自身も度々出かけたものだ。文房具店も多く、特に書道の筆や硯、紙を探すにはこの一帯が便利だ。
寺田寅彦は福州路と四馬路を別の道路のように書いているように読めるが、四馬路と通称されていた地域は、より狭い区間だったのだろうか。あるいは同じ道を指すことを旅行者の寅彦は知らなかったのか。

Dsc01529_2( 外文書院の窓から福州路をはさんで向かいのビルに写る風景を撮影。窓に小さく私自身が写っています。)

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