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東京

 志賀高原の山で過ごした数日は、子どもの時の感覚を思い出させるものだった。山の木々、湖水の神秘的な色、湖面を飛ぶトンボや、草むらでささやかな音色を出しているバッタ。雨が降るぞと教えているように道端の木の根元をジャンプする茶色いカエル。移り変わりやすい天気。夜寝るところも質素で古びた宿。パソコンも持っていたが、ほとんどインターネットにも入ることはしなかった。
 山の中の道を歩いていくと、山に囲まれた四十八池が開けてくる。レイククルーズのような圧倒的な景色ではないが、この光と水の織り成す調和の世界は、こじんまりとしてはいるが確かにしっかりと心にひびいてくる。これが日本の自然の美しさ。ひょうたん池は更に小さいが、ここも完結した美を感じさせる。これは日々暮らしている生活とはかけはなれた世界だ。
 これは自分にとって心の原風景なのかと思うが、しかし、それにすんなりと同化しきれない何となく脱力感のようなものを感じてとまどう。この感覚は何なのだろう。以前の自分であれば、月並みながら「心が洗われた」というように感じたのではないか。さあリフレッシュしたぞ!等と思っていたのではないか。今は都会の生活にあまりに毒されてしまったか。
 関越自動車道から練馬におりて、新宿、上野と家路をたどると、高原とは数度は気温が高いと思われる雑踏に、やれやれと思いながらも、じわりと脱力感から抜け出して、都市生活者としての力がわいてくるような気がする。毎日の生活の中で、「自然」の欠如をあれほど感じていたはずなのに・・・。この感覚はどうしたものだろうか。

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