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2012年12月

戦いの歴史

 KINDLEで吉川英治の「三国志」を読み返している。これは中学・高校時代に少なくとも二回は読んだ記憶がある。柴錬三国志も読んでいる。
 慶応大学の経済か法学部を受験した際に面接があって、受験勉強は大変でしたかと聞かれ、「ええ、まあ」とか言って「でも本は読んでました」と答えたら、何を読んだかを聞かれて「三国志」と答えた覚えがあるのだ。そのやりとりはおそらくプラス点にはならなかった雰囲気、つまり先方は「死にものぐるいで受験勉強してきました」という答えを期待していたような気がしたのだが、まあそれはそれとして、改めて読んでみると、よくもここまで戦争の話が続くものだと思った。塩野七生の「ローマ人の物語」も延々と争いの話が続くのだが、こうして見ると人間の歴史は戦争の歴史といっても過言ではないように思えてくる。
 更に思ったのは、やたらと首をはねたり、内容は考えてみるとかなりグロである。最近のホラー映画もかなり過激なようで見る気がしないが、三国志もさらっと書いてあるものの、考えてみると相当過激だということが分かる。文章と映画等の視覚的な表現はまた別物なので、文学と一緒にするなと言われそうではあるが、いずれにせよ、こうして見ると、人間の本性はそう変わらないのねという気がしてくる。年をとって昔読んだ本を読み返してみると、若い頃とは違う読み方ができるのも面白いものだと思っている。

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南の人、北の人

 中国の大連に二度行った事があります。いずれも冬ではなかったので、比較的過ごしやすい時期でしたが、大連の寒さが厳しいことは有名で、空港もしばしば悪天候で閉鎖されます。
大連の第一印象は「北の国だな」ということでした。どちらかというとストレートで謹厳実直といった気風は、日本の東北にも似た印象を持ちました。短期間の滞在だったので深いところは分かりませんが、少なくとも上海とはかなり違うぞという感じでした。
 中国で南といえば深センや広州、一応香港といったところでしょうか。さらに南に下っていけばタイやベトナム、シンガポール、マレーシア等々。やはり気候というのは人の気風に大きく関係があるように思います。日本でいえば東北と関西、瀬戸内、九州の気風は明らかに違います。東京はどちらかといえば東北文化圏に近いかもしれないと思っています。
 今年の年末は雨模様ですっきりした年越しになりそうにありませんが、憂鬱な空を見ると、やはりいい天気、温かい天気がいいなあと思ってしまいます。とはいえ、物を考えるためには、ある程度緊張感のある環境が必要かもしれません。夏の暑さが去って、空気が澄み切ってピーンとはりつめてくる秋口の頃が個人的には一番頭の冴える時期のような気がします。今年はそういった日は殆どなく、真夏から一気に冬の寒さが来たような天気でした。日本は四季があるからいいという言い方をされ、これまではその通りと思っていましたが、最近何となく、過ごしやすい季節は少なく、暮らしにくい日の方が多い土地柄のような気もしています。やはり個人的には、いろいろな場所に行ったり来たりしながら、いろいろな事をぼんやりと考えるのが性に合っているのかもしれません。ベースキャンプを設営して、いろいろな峰をアタックしていくイメージでしょうか。
 その意味では町屋の我が家は、まさに「うさぎ小屋」ですが、海外への窓口である成田にも羽田にも1時間、国内交通(鉄道)の要所である上野、東京にも至近という、私にとってはベースキャンプです。

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全体感が見えない電子書籍

 Kindleはとても便利だ。特に旅行に行く時、どの本を持っていこうかと悩む必要無く、大量の書籍を持ち運ぶ事ができる。更に、旅先でも好きな本がダウンロードできる。全く夢のような世界だ。といっても、紙の本と電子書籍は別物であるから、これからも紙の本が全て無くなることを心配することは当面無いだろう。ただ、電子書籍で構わないという割合が圧倒的に増えてくるだろうことは想像がつく。
 しかし、いくつか不便なこともある。あるいは慣れの問題なのかもしれないが、本の全体感が今一把握できない事だ。今何%読みましたという表示はあるのだが実感がわかない。あそこを読みかえしたいと思っても、ページを指定したりしなければいけないので、紙のようにパラパラっと見返して「ここ、ここ」と見つける感覚のようにはいかない。
 そこで一つ思い出したのは、WEB開発のシステムの開発プロジェクトに途中から参加した時のことだ。出来の悪いプロジェクトで、要件のドキュメンテーションが殆どなかったので、実際のシステムをさわって、全体像を把握するしかなかった。しかし、数百ある同じような画面が縦横無尽に(悪く言えば脈絡なく)リンクされていたため、今自分がどこの画面で何をやっているのかがすぐ分からなくなってしまうことがよくあった。
 電子書籍の全体の見えなさ感は何となくこれに似ているなと少し思った。いずれにせよ、良し悪しは別にして、この状況には自分の感覚を合わせる他は無い。今時の若い人はこの辺、抵抗はないのだろうか。アナログ的な人間にとって、電子書籍、電子データのハードルはこんな所にもあるのかもしれないとふと思った。

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その時自分ならばどうする

つい第三者的な物の言い方をしてしまいます。評論家的にあらさがしをしてしまいます。しかし、自分がそれができるかというとどうなんだろう。そう言っている自分はあそこまでできるだろうかと考えると、なかなかなかなか。単にやっかみだったり嫉妬だったりすることもよくあるでしょうね。あるいは難しいシチュエーションに対し、自分だったらどういうアクションをとるのだろうかと考えてみる。いかに自分自身の力が足りないことか。
「その時自分ならばどうする」(相田みつを)
虚心坦懐に自分の「裸一貫の人間力」を磨くしかありません。

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日本語版Kindleが来た!

 随分前にオーダーしておいた日本語版Kindleがようやくデリバリーされてきました。箱を開けてみると、サイズは6インチで、以前より持っていた英語版より小さく、手のひらにいい感じでフィットします。最初に何を読んでみるかなとしばし考えたのですが、吉川英治の「三国志」の第一巻をダウンロードしてみました。これを昨日一日で読んでしまいましたが、その感想はまた後日書くとして、Amazon.comのアカウントでダウンロードした英書を同じデバイスで読めないのかなとしばらくいろいろKindleを触っていたのですが、ネットで調べたら一発で解決方法が見つかりました。しかし!Amazon.comのサイトからアカウント統合の手続きやってみると、「できません」というメッセージが出ます。これはおかしいなと思い、メールで質問を投げてみました。それが昼過ぎ。アメリカはまだ深夜です。
 まあ、これはしばらく時間がかかりそうだな等と思い、昨日は早々に寝床に入ってしまいましたが、朝起きたらAmazon.co.jpから回答が来てました。曰く、「米国よりメールが転送されてきた」との事。手元のKindleを日本のアマゾンのサイトとのリンクから一旦切り離して下さいと言います。そこは本人でなければできない由。そこで教えられた手順で接続を解除してから「終わったよ」とメールを返しておいたら昼過ぎには「アカウント統合できるようにしました」との回答が来てました。ということで、質問してから約1日で問題解決。米国のサイトからダウンロードした英書もめでたく日本語版Kindleで読めるようになりました。
 ちなみに日本のアマゾンからの連絡も全て英語で来てました。日米の連携もスピーディーで、カスタマーサポートはなかなか大したものだと感心しました。本を読む目的では電子ペーパーは気にいっているので、このデバイスはかなり使いそうな気がします。大きさも重さもちょうどいいです。操作もタッチパネルになっているので、以前の英語版Kindleよりも操作は楽な気がします。Kindle Fireもかなり気になっているので、そちらも衝動買いしてしまいそうになりましたが、しばらくはこのPaperwhiteを使い込んでみようと思っています。

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モバイルハウスの作り方

坂口恭平氏の0円ハウスの映画を渋谷でやってるよと娘から教えてもらったので、今日は何年かぶりに渋谷に行ってみました。
渋谷駅から10分ほど歩いたアップリンクという、こういうのは何というのでしょうか、小さなカルチャーセンターとサイトには書いてありますが、4,50人入ればいっぱいの部屋で映画やイベントをやっている施設でした。
劇場のサイトを見ると、監督に加え、今日はたまたま坂口恭平氏自身が映画上映後に話をするとあったので、重い腰をあげて出かけてみました。
かねてより何冊か本を読んで、Twitterも見ているので、映画の内容は大体イメージから大きく離れたものではありませんでしたが、本人のトークは直に聞くと、これはやはり印象深いものがありました。他人の尺度にとらわれない、自分自身の軸足がしっかりしている清々しさを感じます。「オセロをひっくり返すのが速すぎて・・」、「風をふかせる」、「攪拌機」、「アルゴリズム」、「態度」といったキーワードを本人の口から聞くと、本とは別の次元でスッと頭に入ってきました。ある意味裸一環で彼の言動がこれだけの影響力を持ちつつある事に、時代の風を感じます。イベント終了後、すっかり暗くなった冬の渋谷の雑踏の中、人をよけながら、「やはり実際に会ったり、見たり、聞いたりする事は大事だな」等と思いつつ帰路につきました。

モバイルハウスの作り方

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相対化する

旅の効用として、感覚が鋭敏になると書きましたが、それに加えて、非日常の時間を過ごすことで日常生活を相対化してとらえる事ができるというメリットが大きいと思っています。毎日毎日同じような生活で、感覚、考え方のマンネリ化しがちな神経をリフレッシュして、そういった日常生活とは全く別の場所で時間を過ごすことで逆に日常生活を新しい目で見なおしてみる、そんな機会を得られることが私にとっては貴重な時間です。

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広州雑感(広州#5)

◯ 水
ホテルの蛇口から出る水はまずまずでした。以前、水不足の夏に杭州に行った際、取水している西湖に藻が大量に発生して、ホテル(確か四つ星)の水が緑ににごって相当臭っていたことがありました。上海でもうがいをするのもためらわれる位の水が水道から出てくることが普通ですが、その意味では今回は水をあまり気にすることはありませんでした。
◯ 北京路
一番の繁華街ということだったので、帰国する日に空港に向かう前に出かけてみました。公園前という駅で降りて10分ほど歩くと500メートル弱くらいでしょうか、商店街が続く北京路に到着しました。道路の真ん中に強化ガラスで覆った部分があって、数百年前の道路の遺跡が見える工夫がしてあり、面白いと思いました。
北京路をブラブラ歩きながら店を何件か見てみましたが、品ぞろえは2002年に私が上海に引っ越した際のようなレベル感かなと感じました。経済的には上海には追いついていない印象がありました。
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◯ 饅頭
北京路でお腹が減ったので肉まんを探したのですが、見当たりません。ようやく見つけたコンビニで買うことができましたが、これも地域の特色でしょうか。上海ではどこでも饅頭を売っていたのですが、南の方ではそうでもないのかもしれません。
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◯ 物乞い
あまり見かけませんでしたが、ホテルの近くの繁華街ではゴミ箱をあさって食べ残しの弁当を食べている人や、おばあさんが毎日同じ場所に死んだようにうずくまっている光景も見かけました。
◯ 地下鉄の自動券売機
紙幣もちゃんと入りました。クアラルンプールでは結構故障していたり、紙幣の質が悪いので受け付けなかったりすることが日常茶飯事ですが、それに比べると整備されていました。もっとも、マレーシアはオーストラリアのプラスチック製の紙幣を導入するという噂もありますので、そちらも今後改善されるかもしれません。ちなみに、オーストラリアはマリンスポーツがさかんなので、水にぬれても大丈夫なプラスチック製の紙幣は評判がいいのだそうです。
◯ ニュース
街なかでは反日の雰囲気は全く感じませんでした。日式の寿司屋も行列ができていましたし、日式ラーメンの店も大繁盛でした。ただし、テレビのニュースや新聞では尖閣の問題や、阿部氏、石原氏を紹介しながら日本が軍国主義化、右傾化していると盛んに報道していました。

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インフラのメンテ

 20年以上も前にメキシコシティーに出張したことがある。メキシコオリンピックの際に道路が整備されビルが数多く建てられたが、その後のメンテをする余力がなかったために、その時できた道路がガタガタになっていたものだ。自動車で走っていくとスラム街もあり、天井も無いような掘っ立て小屋が並んでいる地域もあった。
 笹子トンネルの天井崩落の事故。たまたま通りかかってしまった方は気の毒だが、日本の社会インフラも老朽化のほころびが表面化するフェーズに入ってきた象徴のようなニュースとしてとらえている。経済力が強い時期に構築したインフラをどこまで維持していけるのか。各地のダム等も同じような事があるらしい。この手の事故を今後防御していけるのか、あちらこちらで穴があいてくるのか。経済力の問題と、それとの兼ね合いで社会の構造そのものをどう変えていくのかといった事を総合的に考えないといけない難しい局面に本格的に入ってきたという感じがする。2013年、2014年、いよいよ日本も歴史的な分水嶺にさしかかるだろう。

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トータル・リコール

 先日広州に行くJALの飛行機の中で「トータル・リコール」を見ました。これは1990年にシュワルツネッガー主演で政策された映画のリメイクです。ロスアンゼルスで仕事をしていた時に見て、結構好きな映画でした。ビデオも買って、何回見たでしょうか。ということで、今回のリメーク版も是非見たいと思ってました。8月にクアラルンプールに行っていた時に近くの映画館でやっていたのですが、アメージング・スパイダーマンがiMaxでやっていたのでそちらを見てしまったので、トータル・リコールを見る機会を逸してしまいました。DVDでも借りるかなと思っていたのですが、今回たまたま機内の映画で見ることができたのでラッキーでした。
 いやー、前作をよく見ていたので、それとの比較で結構感動でした。シュワルツネッガー版は、コスト節約のために、メキシコで撮影したと聞いてますが、今回の映画はCGを駆使して、前作とは比べ物にならないほどの迫力です。構成もかなり違っていますが、ところどころ前作へのオマージュ的なシーンがあって面白かったです。興味がある方は2つを比較して見てみると面白いと思います。でも、シュワルツネッガーと言えば、代表作は何と言っても「ターミネーター」特に「ターミネーター2」ですね。ロスアンゼルスで撮影された映画で見たことがあるような場所がいろいろ出てくるので、これも何度も何度も見たものでした。
 ちなみに、往復の機内でバットマン・ダークナイト・ライジングも見ましたが、こちらは「暗い」ですねー。どうもバットマンシリーズは個人的にあまり好きになれません。おまけで綾瀬はるかの「ひみつのアッコちゃん」も見たのですが、これは結構面白かったです。ひみつのアッコちゃんの漫画も考えてみれば結構荒唐無稽なストーリーだったんだなあと改めて思った次第です。こうしてみると、映画の力はやはりあなどれませんね(笑)。

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時代錯誤?

 ニュースも衆議院選挙の話題でもちきりである。出勤前に朝のニュースをぼんやり見ていたら、各党党首の街頭演説の様子がダラダラと流れていた。ふと「この人たちは何故こんなにがなりたてているんだろうか?」と思った。野田首相も選挙演説では俄然元気だ。政府の立場では慎重な受け答えをせざるを得ないが選挙となれば別とか言っていたのは笑った。マニフェストだか選挙公約だかを声高にマイクでさけぶのは簡単だ。これまで、選挙に当選してそれらをきちんと遂行してきた政治家がどれだけいるのだろうか。
 等と思いつつ、先日どこかで見かけた大前研一氏の米大統領選に関するコメントを思い出した。曰く「アメリカで大統領選があれだけ長期間に渡って行われるのは列車で大陸を回っていた時代の名残だ」として、今の交通機関の発達、メディアやネットワークの発達を考えると、選挙戦の制度自体を見なおしてもいいと思うという趣旨の事を言っていたと思う。
 ひるがえって、日本の選挙。街頭でマイクで大音響で叫ぶのは、今の時代いかがなものかという気もしてきた。お互いの誹謗中傷や耳障りのいいフレーズだけを繰り返し繰り返し叫び、細部の政策議論はそっちのけの人気投票の域を出ていないように見える。もっと体系的な政策の整理と、それらの比較に基づく真摯な議論をしないといけないのではないか・・・。
 等と思ったが、そういえば「大きな主語で語る」のはやめるんだったなと思い出した。彼らが何をしてくれるかではなく、まずは自分がどうするかを考えよう。いつの時代も政治はこの程度のものなのだろう。ただ、邪魔はしないでほしいという気はするが。

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都バス 

 昨日、所要があり出かけたのですが、あまり行った事がない地域で地下鉄の駅を探していたら、たまたま新橋行の都バスが通り過ぎたのが見えました。次のバス停まで歩き、時刻表を見ようと近づいていくと、次のバスがどの辺を走っているか画面で表示していました。あわせて後何分で来ますという文字が出て、アナウンスまで出るといういたれりつくせりのバス停。最近はこんなに手のこんだ事になっているのかとちょっとびっくりしました。幸い5分ほどでバスが来たのでパスモをピッとやって乗り込みました。15分ほどで新橋に着いたのですが、もうあたりはすっかり暗くなって、「次降ります」のボタンが各柱(手すり)毎に煌々と輝いているのが何かすごくシュールな感じがしました。この変な感じは何なんだろうと思って車内を見ると、手すりがグニャグニャしているのと、色合いが結構どぎついのが主な要因のような気がしました。ハイテック(?)のバス停にシュールな車内、夕暮れ時のざわついた気分の中でなぜかふと「ブレードランナー」の一シーンを思い出しました。「二つで十分ですよ!」

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街路樹が多い (広州#4)

広州の街を歩いていると、街路樹が多く、それも結構大きい木が多いように感じました。やはり南方ということなのでしょうか。木の種類も上海あたりとは違うような気がしたのですが、名前まで確認しませんでした。木立の中を歩くような所があり、木も背が高いので、縦の3次元的な広がりを感じさせる場所はなかなか気持ちのいいものでした。

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北京路の近くの歩道。赤い提灯が中国らしい。
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上海の衡山路あたりを思わせる風情。

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