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この道一筋

 ペナンで宿泊したホテルに面した道で「チャー・クイッティオ」というオイスターソースで炒めた米麺の焼きそばを屋台で売っている店があった。ホテルのフロントの人が「あそこの麺は絶品」というので行ってみた。最低でも1時間は待つよと言われていたのだが、行ってみると、屋台のまわりには数人しか人がいない。これは楽勝と思ったものの、何か次々に人が注文してどこかに行ってしまう。「あれ?」と思ったが、それもそのはず、注文した人は道向かいにあるカフェに座って焼きそばができるのを待っているのだ。その数、数十人!「アチャー」と思いつつ、急ぐ旅ではないので辛抱強く待つことにしたが、結局、たった一皿の屋台の焼きそばにありつくのに、やはり小一時間かかってしまった。
 ホテルの人によると、屋台の親父さんは台湾からの移住者で、この屋台をかれこれ40年も同じ道端で続けているのだそうだ。42歳になるという息子が料理を運んだりお金を受け取ったりアシスタントをしているのだが、この息子が2歳位の頃からずっとここで焼きそば一品の屋台を続けていることになる。
 見ていると、炭火で中華鍋を熱して3〜4食分くらいずつていねいに作っている。左手のうちわで炭火をあおぎながら、右手で中華鍋をかきまぜているが、80過ぎのおじいさんには重労働だ。週に3日程度しか営業せず、1日に500食くらい売り上げた所で店じまいするらしい。1食4リンギット(約120円)なので、単純計算すると1日2000リンギットの売上になる。月に12日営業すると24000リンギットの稼ぎ。今の為替レートだと日本円で70万円をこえる額だ。材料費を差し引いたとしても、物価が日本の3分の1と言われているマレーシアにおいては相当な額になる。日本円でざっと年収2000万円くらいのバリューになるイメージか。屋台の焼きそばとあなどるなかれ。これはべらぼうな商売だ(計算あってるよね?)。
 たった1品のチャー・クイッティオをひたすら作り続けて40年。恐るべき親父さんである。そういう人生もあるんだなあ等とボヤ−ッと考えながら1時間待った後の焼きそばだが、全く違和感無くアッという間に食べてしまった。家内曰く、「後で口に全然調味料の味が残らない。」 
 確かに、手作りの自然な味でした。

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この道一筋40年
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これが屋台料理の定番チャー・クイッティオ。

一皿4リンギット(約120円)

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