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ガスバーナーの横から火を近づける

 毎朝、西日暮里まで25分ほど歩いている。千代田線の町屋が一番近いのだが、ラッシュの電車が隣駅の西日暮里でグッとすくので、運動を兼ねて一駅分をウォーキングしているのだ。
 途中に小学校と中学校があり、通学の子どもたちがそろそろ増えてくる時間帯だ。今朝は前を中学一年生と思われる男の子が2人ぶらぶらと登校していた。
 その中の一人が「理科のテストで、ガスバーナーの点け方が出たろ、あれガスバーナーの横から『マッチ』を近づけって書いちゃったんだよなあ。あそこだけ☓だったんだけど変だよなあ、『火』を近づけるじゃなきゃいけないんだって。」という話を始めた。そういえば昔、娘の勉強を見ていた時そういうのがあったなあなどと思いだしながら歩いていたら、相棒の男の子も「俺も『マッチ』って書いちゃったよ。」と大きくうなずいた。「先生に抗議したら、マッチだけ近づけても火はつかないでしょ。『火のついたマッチ』ならいい。』と言われた。」とのこと。その場はその先反抗するでもなく引き下がったようで、2人の会話もそこから盛り上がるでもなくお終いになってしまったが、考えてみれば変な話である。マッチを近づけると言えば、普通は火のついたマッチに決まっている。この問題のポイントは、そこではなく、火をガスバーナーの「横から近づける」という点ではないかと思う。火をマッチと書いても大した差はないのではないか。「火のついたマッチならいい」にいたっては噴飯ものである。
 「あー、日本だねえ。」という感慨を持ちながら出勤したものである。

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